2.2.12. リンカの診断の制御

リンカによる診断情報の生成方法を制御するには、以下のオプションを使用します。

--diag_style arm|ide|gnu

警告メッセージやエラーメッセージの形式を変更します。--diag_style arm がデフォルトです。--diag_style gnu を指定すると、gcc から返される形式になり、--diag_style ide を指定すると Microsoft Visual Studio から返される形式になります。

--diag_suppress taglist

指定されたタグを含むすべての診断メッセージを無効にします。

このオプションには、非表示にする必要がある診断メッセージの番号をコンマで区切ったリストを指定する必要があります。 例えば、番号 L6314WL6305W の警告メッセージを非表示にするには、以下のコマンドを使用します。

armlink --diag_suppress L6314,L6305 ...
--diag_warning taglist

指定されたタグを含む診断メッセージが警告メッセージとして表示されるように設定します。このオプションは、エラーメッセージの順位を下げる場合などに使用できます。

このオプションには、順位を下げる必要がある診断メッセージの番号をコンマで区切ったリストを指定する必要があります。

--errors file

診断結果の出力を標準のエラーストリームから file に転送します。

指定されたファイルは、リンクステージの開始時に作成されます。 同じ名前のファイルが既に存在する場合、そのファイルは削除されます。

file にパス情報が指定されていない場合、現在のディレクトリにファイルが作成されます。

--list file

--info--map--symbols--verbose--xref--xreffrom、および --xrefto コマンドの出力から file に診断結果の出力を転送します。

指定されたファイルは、診断結果の出力時に作成されます。 同じ名前のファイルが既に存在する場合、そのファイルは上書きされます。 ただし、診断結果が出力されない場合はファイルが作成されません。 この場合、同じ名前の既存のファイルの内容は変更されません。

file にパス情報が指定されていない場合、出力ディレクトリ(出力イメージが書き込まれるディレクトリ)内にファイルが作成されます。

--verbose

インクルードされるオブジェクト、オブジェクト取得元のライブラリなど、リンク操作についての詳細情報が出力されます。 通常、この出力は非常に長いため、このコマンドを --list file コマンドと組み合わせて使用して、情報を file に転送することができます。

--verbose を使用すると、診断結果が stdout に出力されます。

診断メッセージの接頭文字

RVCT ツールは、Table 2.1 に示す識別文字を自動的に診断メッセージに挿入します。 これらの接頭文字を使用することにより、RVCT ツールは重複したメッセージ範囲を使用できます。

Table 2.1. 診断メッセージの識別

接頭文字RVCT ツール
Carmcc
Aarmasm
Larmlink または armar
Qfromelf

以下の規則が適用されます。

  • すべての RVCT ツールは、接頭文字が含まれていないメッセージ番号の影響を受けます。

  • 接頭文字が含まれたメッセージ番号は、その接頭文字に該当するツールのみに作用します。

  • ツールは、一致しない接頭文字が含まれているメッセージの影響は受けません。

したがって、--diag_error--diag_remark、および --diag_warning を指定したり、メッセージを非表示にしたりする場合は、以下のようにリンカ接頭文字 L を使用できます。

armlink --diag_suppress L6314,L6305 ...
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