4.4.2. 算術演算と丸め

通常、算術演算は、正確に(無限大の精度で)格納されているという仮定に基づいて演算結果を計算し、指定の形式に収まるように値を丸めることによって実行されます。 結果が最初から指定の形式に正確に収まる演算(1.0 と 1.0 の加算など)とは異なり、正しい答えはその形式で表現可能な 2 つの数値の間にあるのが一般的です。 システムでは、これら 2 つの数値のいずれかが丸め後の結果として選択されます。 以下のいずれかの方法が使用されます。

近似値への丸め

取り得る 2 つの出力のうち、近い方の値が選択されます。 正しい答えが 2 つの値のちょうど中間の値である場合は、Frac の最下位ビットがゼロである方の値が選択されます。 この動作(偶数への丸め)により、望ましくないさまざまな影響を防ぐことができます。

これがアプリケーション起動時のデフォルトモードです。 通常の浮動小数点ライブラリでサポートされているモードは、このモードだけです ハードウェア浮動小数点環境と、拡張浮動小数点ライブラリでは、4 つすべての丸めモードがサポートされています。 詳細については、ライブラリの命名規則を参照して下さい。

切り上げ、または正の無限大への丸め

取り得る 2 つの出力のうち、大きな方の値(正の場合はゼロから遠い方の値、負の場合はゼロに近い方の値)が選択されます。

切り下げ、または負の無限大への丸め

取り得る 2 つの出力のうち、小さな方の値(正の場合はゼロに近い方の値、負の場合はゼロから遠い方の値)が選択されます。

ゼロへの丸め、切り詰め、または切り捨て

すべての場合において、ゼロに近い方の出力が選択されます。

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