1.3.2 advance

指定されたアドレスにテンポラリ ブレークポイントを設定し、デバッガの continue コマンドを呼び出します。特定の関数、ソース コードの行番号、または命令メモリ アドレスなど、コード内の特定のポイントで実行を停止するには、advance コマンドを使用します。

テンポラリ ブレークポイントに到達するまで実行が継続します (または、プログラムの最後に到達するなど別の理由で実行が停止するまで)。

テンポラリ ブレークポイントは到達すると削除されます。

構文

advance [-p] [filename:]line_num
advance [-p] [filename:]function
advance [-p] [filename:]label
advance [-p] *address
advance +offset | -offset

各項目には以下の意味があります。

-P

認識されない位置の保留中のブレークポイントを作成します。

デフォルトで、認識されないブレークポイントの位置を指定すると (存在しない関数名など) エラーが発生します。

>–p オプションが、その代わりに認識されない位置の保留中のブレークポイントを作成します。これは共有ライブラリのデバッグ時に便利です。共有ライブラリはオンデマンドでロードされるため、ライブラリがロードされるまで位置は認識されません。詳細については、「 保留中のブレークポイントとウォッチポイント」を参照して下さい。

注:

共有ライブラリのデバッグを希望する場合、共有ライブラリのデバッグ シンボルとアプリケーション自体をロードする必要があります。詳細については、「共有ライブラリのデバッグについて」を参照してください。

filename

関数、ラベル、行番号のテンポラリ ブレークポイントを指定のソース ファイルで設定します。

関数とラベルは通常は固有ですので、デバッガはその名前だけでブレークポイント位置を特定できます。

ただし、ソース コードの関数名またはラベル名があいまいな場合 (スタティック関数の名前 myfuncfile_a.cfile_b.c の両方で使用されている場合など)、ファイル名を使用して正確な関数を特定します。例えば、advance file_a.c:myfunc などです。

line_num

ソース ファイル filename で指定された行番号でブレークポイントを設定します。

filename を指定しない場合、デバッガは現在の位置を含むソース ファイルを想定します。

function

指定した関数名にブレークポイントを設定します。

label

指定したアセンブリ ラベルにブレークポイントを設定します。

注:

ブレークポイントは実行可能イメージに存在するラベルにのみ設定できます。ツールチェインは、デフォルトで最終イメージにすべてのシンボル名を保持するわけではありません。例えば、ARM Compiler 5 では KEEP アセンブラ ディレクティブまたは armasm --keep オプションのいずれかを指定して、ローカル シンボルを保持する必要があります。

*address

指定されたアドレスにブレークポイントを設定します。アドレス (advance *0x8000024C など)、またはアドレス (advance *$R4+64 または advance *$PC+256 など) を求める式を指定します。式の詳細については、「DS-5 の式」を参照してください。

+offset | -offset

指定された量だけ現在の位置からオフセットされるソース コード行のブレークポイントを設定します。

使用法

ターゲットが実行されると、advance コマンドが即座に制御を戻します。例えばアプリケーションが完了するかブレークポイントに達するまで、デバッガが制御を戻さないようにするには、wait コマンドを使用します。これは、DS-5 コマンドのスクリプトを作成していて、ブレークポイントに達した後にその後のコマンドが実行されないようにする場合に便利です。

例 1-5 例

advance func1                 # func1 にテンポラリ ブレークポイントを設定して実行を再開
advance -p lib.c:foo          # lib.c の function foo() にテンポラリ ブレークポイントを設定して実行を再開。
                              # lib.c が認識されない場合 (lib.c が共有ライブラリにコンパイルされている場合など)、
                              # デバッガは保留中のブレークポイントを作成します。
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