コンパイラ armcc は、標準 C および標準 C++ のソースコードを ARM アーキテクチャベースのプロセッサのマシンコードにコンパイルする、最適化 C および C++ コンパイラです。C および C++ 標準に関するドキュメントは、国際的な標準化団体(フランスの AFNOR、アメリカの ANSI など)から入手できます。
コンパイラには、NEON™ テクノロジを備えた ARM プロセッサ用のベクトル化モードも用意されているため、ARM Advanced 単一命令複数データ処理(SIMD)拡張機能を使用できます。ベクトル化では、コンパイラによって C コードまたは C++ コードから直接 NEON ベクトル命令が生成されます。
armcc は、Base Standard Application Binary Interface for the ARM Architecture(BSABI)に準拠しています。出力オブジェクトは、Debug With Arbitrary Record Format(DWARF)3 デバッグテーブルがサポートされる ELF で生成されます。armcc では、Edison Design Group(EDG)フロントエンドが使用されています。
コンパイラの多くの機能は、コードを実行するターゲットのプロセッサまたはアーキテクチャを効果的に使用できるように設計されているため、ターゲットプロセッサまたはアーキテクチャに関する知識は、コンパイラを操作するときに有用で、場合によっては必須の条件になります。
『ARM アーキテクチャリファレンスマニュアル』(ARMv7-A および ARMv7-R エディション)(ARM DDI 0406)
『ARMv7-M アーキテクチャリファレンスマニュアル』(ARM DDI 0403)
『ARMv6-M アーキテクチャリファレンスマニュアル』(ARM DDI 0419)
お使いのハードウェアデバイスの ARM データシートまたはテクニカルリファレンスマニュアル
ISO/IEC 9899:1999(C 標準)
ISO/IEC 14882:2003(C++ 標準)
Stroustrup, B.『The C++ Programming Language』(3rd edition、1997)Addison-Wesley Publish Company, Reading, Massachusetts. ISBN 0-201-88954-4