4.24 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル

複数のソースファイルで同一のヘッダファイルを使用すると、プリコンパイルヘッダファイルのコンパイル時間を短縮できる可能性があります。

ARM コンパイラ 5.05 以降、すべてのプラットフォームでプリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルのサポートが廃止される予定です。Windows 8 上の ARM コンパイラでは PCH ファイルをサポートしないことに注意して下さい。
ソースファイルをコンパイルすると、インクルードされるヘッダファイルもコンパイルされます。1 つのヘッダファイルが複数のソースファイルにインクルードされる場合、そのヘッダファイルは、各ソースファイルがコンパイルされるたびに再コンパイルされます。また、インクルードされるヘッダファイルに数多くのコード行が含まれていても、そのヘッダファイルをインクルードするソースファイルのサイズが比較的小さい場合があります。このため、一般的には、ヘッダファイルをプリコンパイルすることによって、ヘッダファイルの再コンパイルを避けることが推奨されています。これらのファイルを、PCH ファイルと呼びます。
コンパイラは、--pch オプションを使用して自動的に PCH ファイルをプリコンパイルしたり使用したりすることができます。または、--create_pch オプションと --use_pch オプションを使用して手動で PCH ファイルの使用を制御することもできます。
デフォルトでは、コンパイラは PCH ファイルを作成するときに以下の処理を行います。
  • 元のソースファイルの名前を取得し、拡張子を .pch に置き換えます。
  • PCH ファイルを元のソースファイルと同じディレクトリに作成します。

1 回のコンパイルで複数のソースファイルを指定する場合には、PCH 処理は利用できません。その場合、コンパイラはエラーメッセージを発行してコンパイルを中止します。

PCH ファイルが使用可能でも、コンパイラで使用されるとは限りません。システムの設定上の問題により、コンパイラが PCH ファイルを使用できない場合もあります。Red Hat Enterprise Linux 3(RHE3)でのアドレス空間のランダム化は、システムの設定上の問題の一例です。
関連する概念
2.4 コンパイラコマンドラインオプションの順序
4.25 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルの自動処理
4.26 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル処理とヘッダストップポイント
4.27 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルの作成要件
4.28 複数のプリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルを使用したコンパイル
4.29 廃止されたプリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル
4.30 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルのファイル名と場所の手動による指定
4.31 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル処理の選択的な適用
4.32 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル処理の抑止
4.33 プリコンパイルヘッダ(PCH)処理中のメッセージ出力
4.34 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルのパフォーマンスに関する問題点
関連する参考文書
8.150 --pch_messages、--no_pch_messages
10.87 #pragma hdrstop
10.92 #pragma no_pch
8.148 --pch
8.149 --pch_dir=dir
8.151 --pch_verbose、--no_pch_verbose
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