4.34 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルのパフォーマンスに関する問題点

ヘッダファイルが大きい場合でも、通常、PCH ファイルの作成と読み出しにそれほどのオーバーヘッドはかかりません。また、PCH ファイルが使用されると、一般的にはコンパイル時間がかなり短縮されます。ただし、PCH ファイルのサイズは 250KB 程度から数メガバイト以上とまちまちであるため、数多くの PCH ファイルを作成するのは望ましくありません。

ARM コンパイラ 5.05 以降、すべてのプラットフォームでプリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルのサポートが廃止される予定です。Windows 8 上の ARM コンパイラでは PCH ファイルをサポートしないことに注意して下さい。
たとえば、統一されていないプリプロセッシングディレクティブの初期シーケンスを含むファイル群がある場合など、PCH 処理が必ずしも適していないことがあります。
PCH 処理は、複数のソースファイルで 1 つの PCH ファイルを共有できる場合に有益です。多くのファイルで共有すればするほど、ディスク容量を節約できます。共有することにより、コンパイル時間を大幅に短縮できるという利点を享受しながら、PCH ファイルのサイズが大きいという欠点を最小限に抑えることができます。
したがって、ヘッダファイルのプリコンパイルを最大限に利用するには、ソースファイルの #include セクションを並べ替えるか、頻繁に使用されるヘッダファイル内の #include ディレクティブをグループ化する必要があります。
環境やプロジェクトが異なれば、要件も異なる可能性があります。ただし、PCH のサポートを最大限に利用するには、ある程度の試行錯誤と、ソースコードの若干の変更が必要になることに注意して下さい。
関連する概念
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4.25 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルの自動処理
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4.27 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイルの作成要件
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4.29 廃止されたプリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル
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4.32 プリコンパイルヘッダ(PCH)ファイル処理の抑止
4.33 プリコンパイルヘッダ(PCH)処理中のメッセージ出力
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